大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

高松高等裁判所 昭和63年(ネ)235号 判決 1989年9月26日

主文

本件控訴をいずれも棄却する。

控訴費用は控訴人らの負担とする。

事実

第一  申立て

一  控訴人ら

1  原判決を取り消す。

2  被控訴人は、控訴人らに対し、別紙請求債権目録記載の各金員及びこれに対する昭和六〇年九月五日から完済まで年五分の割合による金員を支払え。

3  訴訟費用は、第一、二審とも被控訴人の負担とする。

4  仮執行の宣言

二  被控訴人

主文と同旨

第二  主張

原判決三枚目裏四行目の「別表」を「原判決別表(以下「別表」という。)」と改め、六枚目表二行目の「原告らの」の次に「年休請求権の行使を抑制し、年休を請求すればするほど控訴人らに不利益をもたらし、その結果、控訴人らの」と加えるほか、原判決の事実摘示中の控訴人らと被控訴人に関する部分の摘示と同じであるから、それを引用する。

第三  証拠<省略>

理由

一  当裁判所も、控訴人らの本訴請求は、いずれも理由がないと判断するものであり、その理由は次のとおり訂正及び補足するほか、原判決の理由中の、控訴人らと被控訴人に関する部分の判示と同じであるから、それを引用する。

1  原判決八枚目裏三、四行目の「低額であり」を「低額となる場合が生ずることも当然の前提となっており」と、八行目の「減少」から九行目の末尾までを「減少する場合に、その減少分を補償すべき義務を雇主が負担すると解することは困難である。」とそれぞれ改める。

2  原判決九枚目表五行目の「証人」を「原審証人」と、一一行目及び同枚目裏一一行目の各「原告」を「原審における控訴人」とそれぞれ改め、同枚目裏末行の「によれば」から一〇枚目裏九行目の「あって」までを左のとおり改める。「及び弁論の全趣旨を総合すると、控訴人中屋は昭和六〇年一月二一日から翌月一九日までの賃金計算上の一か月間において、年休を全く取得せず、二〇勤務をすべて就労して、その賃金一九万七四三〇円が支払われたこと、この一か月間に出動した一日(一勤務)あたりの営業収益額と歩合給額は別紙一記載のとおりであること、そして右期間中に仮に同控訴人が一日ないし五日の年休(一年休ないし五年休)をとった場合の右一か月の賃金額は別紙二の(二)ないし(六)のとおりであることが認められる。右認定の事例によると、年休を多くとるにしたがい、その年休一日あたりの賃金減少額は少なくなるのであり、その年休一日あたりの減少額の幅(減少額が最大の年休一日取得の場合と減少額が最小の年休五日取得の場合の差額)は四一三〇円程度であるし、年休五日を取得した場合に支払われる賃金が一七万九五一八円であることを合わせ考えると、年休取得に伴ない、右程度の賃金の減少があっても」

二  よって、原判決は相当であり、本件控訴はいずれも理由がないからこれを棄却し、控訴費用の負担につき民訴法九五条、八九条、九三条一項本文を適用して、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 柳澤千昭 裁判官 滝口 功 裁判官 市村陽典)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例